山本美香さんが伝えたかったこと

内戦が続くシリア、アレッポで8月20日
日本人女性ジャーナリスト、山本美香さんが
取材中に銃撃戦に巻き込まれ
命を落とすという悲惨な出来ごとがありました。

政府・反政府の勢力が国内いたるところで
入り乱れての銃撃戦、
命を落とす危険は最初から付きまとっていたでしょう。

しかしそんな場所で、文字通り「命がけ」で
取材をしていた山本美香さん、
彼女を危険な場所へとかりだしたものは
何だったんでしょう。

彼女は常々「この悲しい現状を日本の人、
世界の人に、もっと知って欲しい。
特に日本の子ども達にもしっかり知って欲しい、
それが私の使命」と語っていました。

シリアの内戦では多くの一般市民が犠牲になっています。
もちろんその中にはたくさんの子ども達も含まれます。

平和な日本の中で暮らす子ども達に、
こんな悲惨な光景など想像することも出来ないでしょう。

夜寝ていたら、突然銃撃戦が始まったり
爆弾が破裂するのです。
目の前でお父さんやお母さんを失くした子ども達も
たくさんいるはずです。

大けがをしても、医師の数もベッドの数も
治療のための道具も薬も充分ではないはずです。

もしかしたら日本なら助かるかもしれないケガで
命を落とした子どももいるでしょう。

こんな過酷な中でシリアの子ども達は暮らしています。
いやシリアだけでなく、世界の多くの紛争やテロで
子ども達はとてもこわい思いをしています。

シリアのニュースは山本さんの悲惨な出来ごとだけでなく、
毎日テレビや新聞で報じられています。

お父さん、お母さん
どうか、少しでもお子さんに世界のこと、
シリアのことを話してあげてください。

毎日、ごはんを食べて、快適な部屋のふとんで眠り
朝起きたら学校へ行ったり、友達と遊んだり…
これはみんな「あたりまえ」のことではなくて、
世界の中でも限られたごく一部の国や地域だけの
とてもありがたい環境なのです。

子ども達にはそんなことも少しだけでも
理解してもらいたいですね。

そして思いやりや感謝の中で、優しい良い子に
育っていってもらいたいですね。

山本美香さんの思いも、きっと
そういうことだったと思うのです。


パキスタンの大洪水と子ども達

台風12号の被害は甚大でした。
近畿南部、奈良県十津川村などの
豪雨、洪水の被害はまさに自然の猛威を
感じずにはいられない、あの東日本大震災に
匹敵するほどの大災害でした。

次の台風も接近し、ダム湖の決壊なども
考えられる状態で、周辺の住民の方は
不安な時間を過ごしておられると思います。

8月初めから、パキスタンでも大洪水による
甚大な被害が出ているのをご存知ですか?

こちらは同国が発表しただけで犠牲者は230人を超え、
今も被害は広がっています。

被災者の数は550万人にも及んでいます。
まさにすごいスケールの大洪水と言える状況です。

そしてその被災者の約半分、270万人は
子ども達なのです。

日本の避難所も大変なことが多く、
避難された方々は不安や疲労で大変な思いを
されたことと思いますが、発展途上の国々では
もっともっと悲惨な状況に置かれてしまいます。

飲み水さえも確保できない状況も
多く見られるようです。

衛生状態も良くないでしょう。
感染症のまん延も懸念されますが、もちろん
充分な医師の派遣や薬の準備なども期待できません。

地球温暖化のせいでしょうか?
この大洪水やアメリカの巨大台風など
自然災害も大型化が目立ちます。

大きな被害が出るたびに一番つらい思いをするのは
子ども達なのです。

ひとりひろりの小さな寄付などが、
たとえばユニセフを通じて、こういた
非常時に役立てられます。

日本の震災や台風の被害を思う時、
世界にもたくさんの子ども達が自然災害の
困難と闘っていることを忘れてはいけませんね。

記事参照:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110915-00000016-cnn-int

1000の教室キャンペーン

アフガニスタンといえば治安を守るため
米軍が派遣されていて、テロ組織、自爆テロ
といった暗いニュースばかりを想像します。

まだまだ時間はかかりそうですが
少しずつ治安も回復し、復興の兆しも
見え始めているようです。

戦争や紛争でいちばん犠牲になるのは
いつも子ども達です。
食料や病気に対する備えはもちろん必要ですが
教育も大きな課題となります。

明日のアフガニスタンを担う子ども達に
良質な教育が受けられる環境を整備することは
大切な仕事となります。

そしてこの役割を主に日本政府が
担っていることをご存知ですか?

「1000の教室キャンペーン」と言われる
この取組によってたくさんの教室が
出来あがっています。

「男女別々のトイレ」「ひとりに1つのイス」

日本の子ども達にとっては当たり前のことが
アフガニスタンの子ども達にとっては
歓声が上がるほどの大きなプレゼントになります。

アフガニスタンに限らず
世界には学校に通いたくても
通えない子ども達がたくさんいます。

初等教育を受けていない子ども達は世界で
1億人を超えると言われます。

中等教育ともなると世界では就学率が50%に
満たないのです。子ども達のふたりにひとりが
中等教育を受けていないのです。

戦争や紛争、貧困…
学校に行けない理由はたくさんあります。

日本でも不登校などの問題があり解決しなければ
ならない重要な案件ではありますが、
世界の子ども達の多くは「学校に行きたいのに行けない」
という状況なのです。

どうか機会があれば子ども達に
毎日学校にいけることがどんなに
すばらしいことなのかを話してあげてください。

イスや机があって、雨の日でも濡れない教室が
けっして当たり前じゃないことを
やさしく話してあげてください。

世界中の子ども達が幸せに暮らす権利を
持っているのですから…

子どもの権利条約、知ってますか?

「子どもの権利条約」
ユニセフの資料によると
この子ども達のための大切な
条約は1990年、国連で採択されました。

ですから発効して早や20年以上が
経過したわけです。
今では世界193の国と地域がこの
条約に参加しています。

子ども達は生まれながらにして
当然与えられるべき権利を持っています。

「生きる権利」「育つ権利」
「守られる権利」…

生まれた国や環境、
貧富などによって左右されては
なりません。

地球上のすべての子ども達に保障される権利、
言わば神様が定めた権利なのかもしれません。

しかしながら実際はどうでしょうか?
アフリカの一部の国をはじめ
まだまだ多くの国と地域で子ども達は
食べ物や薬の不足などにより
「育つ権利」どころか「生きる権利」さえも
与えられていないかのような状況です。

日本でも「守られて当然」の子どもが
親の虐待や育児放棄などにより
「守ってもらえない。」状況を多々目にします。

たとえば19条と20条には
・虐待、放任からの保護
・家庭を奪われた子どもの保護
という項目まできちっと決められているのです。

大人達の身勝手な行動や欲望は
子ども達に大きな代償を負わせるものです。

「条約」とか、堅苦しく考えなくても
「まず子どもありき」から物事を判断、
行動していくことが大人の務めです。

その行動指針が親から子、
子から孫へと受け継がれてこそ
みんなが安心して暮らせる地球が
出来あがっていくのですからね。

自然災害を考える

最近はフィリピンの台風被害、スマトラ沖や

サモアの地震など自然災害のニュースが

目立ちますね。10月8日も南太平洋でマグニチュード7の

地震があったとニュースが報じていました。


みなさんはこういった被災地の様子が

頭の中でイメージできますか?


もちろん日本でも阪神淡路大震災のような

大きな地震の被害もあり、昨日の台風18号も

各地で甚大な被害を出しました。


ただフィリピンをはじめ多くの発展途上の国では

みなさんがテレビで観たりしている日本の台風や

地震の被災地の映像とは違った状況が

生まれているのですね。


地震や津波、台風で家をなくした家族の中で

特に赤ちゃんや子どもには大きな苦痛が

襲いかかっています。


親や兄弟など保護者を失くした子どもたちも

大勢います。また被災地では感染症の

拡大も危惧されています。


日本でも被害に遭われた方は相当なストレスの中で

暮らしておられると思います。


けれども被災から1週間たっても適切な

医療が提供されない環境、最低限の水や食料さえ

提供されない環境などは日本では

まずあり得ません。


お母さんが不衛生な水を使って子どものミルクを

作るなんてことは日本ではまず「あり得ない」でしょ!


それが現地では日常の風景になっていたりするのです。


心理的なストレスも相当なものでしょう。


このように発展途上の国々では、たとえば台風や地震の

規模は同じでも、被害の内容が大きくことなるのです。


そしてその多くが子どもたちに直接ふりかかる被害なのです。


ユニセフなどから募金などが活用されたり

日本の企業からも支援金が出たりしていますが

募金をする、しないよりまずはじめに

私たちはこのような状況について「知る」という

ことから始めなくてはなりません。



台風接近で学校が休みにならないかと

ワクワクしている子どもたち、

子どもらしい、ほほえましい光景ではありますが

世界の多くの子どもたちは、とてもこんな気持ちで

台風を待つことなど出来ないんだということを

ぜひ、知っておいてください。


フィリピンやサモアの自然災害を

「遠い国の話」と聞き流さないでほしいのです。

女の子に学ぶチャンスを

「教育」のページでも書きましたが

世界には初等教育を受けられない子どもたちが

1億人以上います。


そしてその中で女の子の割合が男の子より

相当多いのも特徴です。


理由はたくさんあります。

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防衛費

日本は軍隊を持たない平和憲法の国です。

けれども「防衛費」は世界でアメリカ、ロシアに次ぐ

第3位です。中国や西欧諸国よりも多いのです。


金額にして約440億ドル。1ドル120円で計算して

5兆円を超えています。
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環境問題

地球がこの50年で、地球史上もっとも暑い時期を経験しています。

気象庁が今年から25℃以上の「夏日」30℃以上の真夏日に加え

35℃以上の「猛暑日」を設定しました。

気温が体温のレベルになってきたのです。

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ワクチン

日本では赤ちゃんが誕生すると決められた方法で

各種の予防接種を受ける体制ができあがっていますね。

また、毎年冬になるとインフルエンザの予防接種なども

話題になります。

もともとワクチンは病気になる前に、体に免疫力を

作り、未然に感染を防ぐというものです。



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児童労働

開発途上の国では急速な開発や都市化のために

貧困層も増大しています。そういった流れの中で

児童労働者の数も増加の一途をたどっているのです。

たとえばフィリピンだけで児童労働者は約210万人

世界では2億5千万人の子供たちが危険で低賃金の

労働に携わっています。彼らの多くはストリートチルドレンで

あったり、満足な教育を受けられないでいたりするのです。

日本でいえば小学校低学年にあたる6才〜8才という年齢の

子供たちもこの労働に携わっているのです。
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